鼻ってすごいセンサー!
作成者:ジェラルディン コパン、ジュネーブ大学、ジュネーブ、スイス
対象: 6歳以上
目標:
「味覚」というのは、甘み・酸味・塩味・苦味・うま味のことをいいますが、「フレーバー≒風味」とは複数の感覚によってもたらされることを説明します.また希望があれば、前鼻腔経路や後鼻腔経路から感じるにおいについても紹介します.
材料:
- グミキャンディーなどいろいろな食品
- 鼻をふさぐためのノーズクリップ (準備できない場合、鼻をつまむだけでもよい)
手順:
- 参加者の鼻にノーズクリップをつけて鼻を塞ぎましょう(子どもたちと遊び感覚でするのも良いでしょう)
- 参加者に眼を閉じてもらって、これから口の中にある食べ物を入れるのでそれが何なのかを当てて下さいと言って下さい.
- では、参加者に口を開けてもらいましょう.目を閉じたままでいてもらって、口の中にグミキャンディーを入れましょう.
- 次に、参加者に、グミキャンディーを噛んで良いけれどまだ飲み込まないように言いましょう.口に何が入っているか、どんな味を感じるかを質問して下さい.おそらく、参加者は甘いことは分かるでしょうが(グミキャンディーの味によります)、他は分からないと思います.
- 最後に、ゆっくりノーズクリップを外して(または鼻をつまむのをやめて下さいと頼んで)、もう一度口のなかにどのような味を感じるかを聞いてみましょう.そして、何が口の中に入っているかを当ててもらってください.今度は、きっと正しく「フレーバー≒風味」が分かり、口の中に入れたものが何か、それがキャンディーか、どのタイプのキャンディーかなどがわかるでしょう.
この実験でわかること:
においを嗅ぐこと(正確に言えば嗅覚)ができなければ、食品や飲料の「味」だけはわかるけれど、「風味」はわからないということが分かります.
このトピックについてさらに詳しく知りたい場合,以下の論文を参照ください:
Rozin, P. (1982). “Taste-smell confusions” and the duality of the olfactory sense. Attention, Perception, & Psychophysics, 31(4), 397-401.